原始人と恋する少女漫画、第二巻である。ちなみに作者によれば第三巻で完結とのことだ。
漫画「原始人彼氏」2巻あらすじ
ミトが新しく出会った人(?)々は、明らかにガルヒ猿人ではないが、いずれにせよ彼らもミトに対して友好的である。見た目は怖いが、どうも仲間とみなしてくれているらしい。
中でも、ミトに格別な親しさを示してくる青年(多分)がひとり。ミトはガルヒを探す旅に出るのだが、彼はミトについてくる。
だが結論からいえばこの世界にガルヒはいない。まず大前提として、時代が違う。ここは80万年前の世界であり、250万年前のガルヒ猿人はとっくの昔に絶滅している。そして場所も違う。ここは、ジャワである。彼らはホモ・エレクトゥス、いわゆるジャワ原人であったのだ。そういうわけで、青年には「エレク」というあだ名がつけられる。
漫画「原始人彼氏」2巻ネタバレ&感想
作中、この時点ではまだ命名されていないのだが、解説が難しいので名前をつけて呼ぶ。遭遇した当初、ミトはエレクによって毒蛇から助けられる。代わりに毒蛇にかまれてしまったエレクを助けて、ミトはしばらく看病をした後旅に出ようとするのだが、エレクは恩義を感じているのか何なのか(言葉は通じない)、ついてくる。そしてワニに襲われたミトを助けたりなんだり、いろいろと大活躍する。
ガルヒ探しの方は(当たり前だが)うまくいかない。似ている人影(?)を見かけたので近寄ってみたらそれはゴリラだったりした。
エレクは善良な青年であるし、なんだかよく分からないが、頭がいいというかなんというか、とにかくサバイバル能力が高い。雷が落ちて木が倒れてくるのを予測して、ミトを連れて先んじて逃げたりする。
なんとなく、いい雰囲気である。ジャワ原人相手にいい雰囲気というのもすごい話ではあるが、少女漫画的文脈に即して言うに明らかにいい雰囲気である。
だがミトはガルヒに恋を捧げた身である。明らかにエレクに対してもときめき始めているのだが、その思いを振り払うように、あえてエレクには名前をつけないでいたりする。複雑な乙女心である。(最終的には名前をつけるのだが)
このあたり、相手は猿人と原人だというのに、しっかりと少女漫画文法になっているのがすごい。二人のイケメン(ただし原始人)の間で揺れる乙女心である。私が本当に好きなのはどっちなの?という、少女漫画ではとてもよくあるやつである。それを原始時代でやっているというのが、まじめにすごいと思う。
ところでエレクであるが、ガルヒとまったく無関係というわけでは実はなかった。ガルヒにあったのとそっくり同じアザがあって、どうやら、エレクはガルヒの生まれ変わりであるらしい(証拠はないが、ミトはそのように確信している)。
結局、ミトとエレクはふたりして危険な目に遇い、なんだかんだの末にミトは再び現代に戻ってくるのだが、そこでひとつの確信を得る。
自分の運命の相手、ガルヒでありエレクであった存在は、生まれ変わりの果てに、この現代にも存在しているのではないか、と。
といったところで三巻、最終巻へと続く。
一巻の解説のところで書いたが、ミトは現代世界においてモテる。5人くらいいるイケメンの現代日本人にやたらモテまくっているのである。同じ学校の。
だが、この5人の中にガルヒの生まれ変わりがいるのだろうか?よく分からない。もしかしたら学校の生徒とは別のところにいて、出会いが待っているのかもしれない。
まあ何であれ、次巻完結である。このテーマであまり長く続けるのは難しいだろうから、妥当なところではあろう。こうご期待。
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