漫画「人間工場」は西屋仁紀先生の作品。日本は命の倫理を捨て、人間を工場で生産する人間製造計画が発令されたSFチックな設定となっています。
人間から作り出された人造人間は『製造物』として扱われ、用が無くなれば廃棄処分。
生命倫理をテーマに人間と製造物の切なく儚い、時には感動の人間ドラマが繰り広げられていく作品となっています。
賛否両論、好き嫌いの分かれる作品かもしれませんが、終盤では今後の展開に興味を引くような人間工場を巡る黒い影も垣間見えて期待値の高い斬新設定の漫画です!
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漫画「人間工場」ネタバレ
配信されている第1巻では1話〜3話が収録。加えて特別掲載作品と電子限定の特別編が収録されています。
お試し彼女であったが…!?
最初のエピソードは磯原が主役。同じ会社の佐伯といった女性に惚れていたが彼女に彼氏がいることが判明。落ち込んでいる所に友人から「彼女」を作れば…といった提案がされる。
辿り着いた先は大嶽工場。
国内最大で最初の人間を作る工場であった。
作中では日本は命の倫理を捨て、人間を工場で生産する人間製造計画が発令されていた。最も、国民の出生率が上がるまでの繋ぎといった名目で。
磯原は大嶽工場の長である大嶽晃にシステムを案内される。
煮え切らない磯原は晃の提案で2週間のお試し人間を始めてみることに。
お試し彼女として送り出されたのはさつきといった製造物。見た目はまさに人間。喜怒哀楽を持ち合わせており、感情も豊かであった。AIで制御された人間ではなくクローン人間なのかなぁといった印象。
どんどんさつきに情と恋心を抱いていく磯原。本当の彼女のように接して大切にしていくがお試し期間の終了が近付いてくる。
お試し終了の当日。あっけない製造物の最後を目の当たりにする磯原。
モノとして扱われる製造人間だが磯原は1人の人間としてさつきを扱い、墓を立て大事な人としてお参りまでするように。
なんとも切なく儚い人間とクローン人間のストーリー。
家族が欲しい人間の狂った思考回路…
続いて大嶽工場に訪れるのは家族の愛を知らず孤児院で育った男。本契約で弟の製造を依頼してくる。
ちなみに大嶽工場の従業員であるヒロといった男が初登場。
ヒロの親身な手助けもあり、コミュ障な依頼者は理想の弟の依頼に漕ぎ着ける。
そして男の元に「弟」となる製造物がやってくる。
しかし、ここで製造物も驚く男の驚愕の生活実態が明らかに…。人形を家族だと言い、自宅には人間の死体が…。
男は警察に捕まるがその過程で製造物である弟との感動的な人間ドラマが描写。モノでありながら人間と心を通わせて本当の兄弟のように繋がる感動的なストーリー。
人間製造工場へ新たな従業員が…!?
大嶽工場で働きたいといった物珍しい異国者が訪ねてくるエピソード。
ココ・シュルツといった異国の女性だが何やら大嶽工場の隠された秘密を知っていた。そして今後の展開に関係してきそうな「サクヤ」といった人物も現れてくる。
一悶着ありながらもココは大嶽工場で働く内定を得ることに。
ただ、工場長である晃には別の思惑もあり。人間と製造物とのドラマ以外に大嶽工場を巡る黒い影が見え隠れするサスペンスチックなエピソード。
漫画「人間工場」感想
電子版ではこの他に特別掲載読み切り版、電子限定の特別編が収録。そこには大嶽工場で働く晃とヒロの隠された秘密が暴露されています。
総じて切なさと儚さが交じり合うエピソード。
命の重さ、尊さについて考えさせられる作品。個人的には面白かったし、1巻の終盤で残された「謎」についての展開も今後に期待したい漫画。
生命を巡る期待の作品なので気になった人は是非、チェックしてみてください。以下から試し読みも可能です。
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